臨済宗妙心寺派 興禅寺は建久元年(1190年)に臨済宗の開祖・栄西禅師が宋から帰国後、 西国各地を伝道した折に開山されました。 栄西禅師には、「興禅護国論」「喫茶養生記」などの著書があり、鎌倉時代当時の大ベストセラーとなりました。禅師は当寺において「興禅護国論」を著したとされており、その著作の趣意をとり、『護国山興禅寺』と名付けられました。 また、興禅寺の中興開山は、江戸時代の名僧で妙心寺の管長も務めた盤珪国師です。 当寺は、兵庫県尼崎市において、唯一の禅 臨済宗妙心寺派の寺院であり、令和3年で創建831年に至る禅宗の古刹です。 安置されている本尊・釈迦牟尼仏は、室町時代初期の作であり、戦国時代の再三の兵火から護られてきました。 また、所蔵する達磨大師坐像は、文化財指定されております。 室町時代に、幼い頃の足利義満(一休さんの将軍様で有名ですね)をかくまい、幕府より莫大な領地を頂きました。 現在の本堂は、今から350年ほど前に建立され、現在、市内では唯一の木造禅宗建築物となっています。 山門、鐘楼、開山堂(令和元年に現住職が建立)、経蔵など禅宗寺院に必要な伽藍をほぼ全て備えています。